自家製酵母【パンレシピ】元種で作る加水85%の『パン・ド・ミ』

完成画像

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この『パン・ド・ミ』は、湯種と自家製酵母の元種で、ゆっくりと仕込みます。
しっとり感がありながらも、ふんわりなクラム。香ばしいクラスト。
ほんの少しのライ麦とオリーブオイルが、ふんわりとやさしい香りを添えてくれます。
配合はとてもシンプル。粉と水、塩、酵母に、オリーブの風味を少しだけ。
加水率85%。しっとりなのにちゃんとふんわり食感。そこに酵母のうまみがじんわり。
小麦の甘みを、まっすぐに感じられる食パンです。

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🌾 湯種(ゆだね)ってなあに?

湯種(ゆだね)は、小麦粉に熱湯を加えて練った“おかゆのようなもの”。
それを生地の一部として混ぜ込むことで、もっちり&しっとりした食感のパンに仕上がります。

熱湯を使うことで、小麦粉のデンプンが“糊化(こか)”して、
水分をぎゅっと抱え込んだまま焼き上がるため、
水分の保水性が高くなり、時間が経ってもふんわり

さらに、小麦本来のやさしい甘みが引き出されて、
シンプルな配合でもじんわりとした“うまみ”が感じられるんです。

🔹湯種を使うと、こんなにいいことが!

  • 💧 水分をしっかりキープ
     もっちり、しっとり。時間が経ってもパサつきにくい!
  • 🌾 小麦の甘みが引き立つ
     火を通すことで粉の自然な甘みがぐんとアップ。
  • 🍞 高加水でも扱いやすい
     生地がダレにくく、成形しやすくなるのも嬉しいポイント◎
  • ふんわりやわらか食感に
     湯種がもっちり感と口どけの良さを生んでくれる。

🔹こんなパンにぴったり

  • しっとり系の山型食パンや角食パン
  • もっちり感がほしい白パン
  • 素朴な味わいを楽しむシンプルパン

🍞このレシピでは…

今回の『パン・ド・ミ』では、湯種を使うことで
高加水でもダレにくく、しっとり感のある仕上がりに♪
小麦の甘みや風味も引き立って、飽きのこない美味しさになっています。

湯種=ちょっとひと手間だけど、ぐっと美味しくなります〜🌿

焼き型について

食パン1斤型(長方形・勾配あり)を使っています。

もちろん、お手持ちの1斤型(長方形)でもOKですよ♪※大きさが極端に違う場合は量を調節してくださいね。調整の方法は『パン作りの基本 ①!“ベーカーズパーセント”と配合率をマスターしよう』で紹介しています♪

写真が多く、長い記事になるので下の↑で「目次」から項目を ”クリック” するとジャンプするので活用してくださいね♪

” 元種で作る加水85%の『パン・ド・ミ』” の作り方

材料

食パン1斤(1個分)

湯種

本捏ね

  • 元種            85g
  • 水             140g
  • モルトシロップ       0.6g
  • 春よ恋(強力粉)      185g
  • 塩             5g
  • 砂糖            10g
  • 湯種           全量
  • オリーブオイル       6g

レシピはレーズン酵母の元種を使っています。もちろん他の酵母の元種でもOKです! 発酵力の弱い酵母を使うときは、微量のドライイーストを加えると発酵が安定しますよ♪

※元種の作り方は↓こちらを参考にしてください!

作り方

湯種を仕込む

1.ステンレスのボールに湯種用の粉を入れ、熱湯を沸かしている鍋に乗せて温めておく。

ステンレスのボールに湯種用の粉を入れる
ステンレスのボールに湯種用の粉を入れる
熱湯を沸かしている鍋に乗せて温める
熱湯を沸かしている鍋に乗せて温める

2.ボールが温まったら鍋から外し、熱湯を入れて、練るようによく混ぜる。

熱湯を入れる
熱湯を入れる
よく混ぜる
よく混ぜる

3.容器に入れて、粗熱がとれたら冷蔵庫で保管する。(1晩~1日)

容器に移し替える
容器に移し替える
粗熱が取れたら蓋をして冷蔵庫に入れる
粗熱が取れたら蓋をして冷蔵庫に入れる

本捏ね

計量

4.モルトシロップは、水に溶けにくいので、あらかじめ材料の水から小さじ1/2(2.5g)ほどを使って溶かしておきます。

モルトシロップに水(分量の水から小さじ2分の1くらい)を入れる
モルトシロップに水(分量の水から小さじ2分の1くらい)を入れる
溶かしておく
溶かしておく
捏ね

5.ホームベーカリーに元種、水分、粉類、ちぎった湯種の順に入れ(オリーブオイル以外)捏ねる。(15分くらい)※元種と水分を先に入れることで混ざりやすくなる。

オリーブオイル以外の材料を入れて捏ねる
オリーブオイル以外の材料を入れて捏ねる

最初はべちゃべちゃした生地ですが、しっかりと繋がってくれます!

⬇️ 捏ねはじめ べちゃべちゃして周りにくっついている

捏ねはじめ
捏ねはじめ

⬇️ 捏ねはじめて5分後 繋がりはじめて、生地の表面が少しつるんとしてくる

捏ねはじめて5分後
捏ねはじめて5分後

⬇️ 捏ねはじめて10分後 ほぼ繋がって、回転すると生地が側面から離れてくる

捏ねはじめて10分後
捏ねはじめて10分後

⬇️ 捏ねはじめて15分後 完全に繋がって、回転すると周りや底にくっついていた生地が離れる

捏ねはじめて15分後
捏ねはじめて15分後

6.捏ねの時間を延長し(我が家のホームベーカリーは時間指定が出来ないので、一度取り消しスイッチを押し再度、捏ねスタート)回転させながらオリーブオイルを加え7分くらい捏ねる。

回転させながらオリーブオイルを加える
回転させながらオリーブオイルを加える
回転させたまますべて入れる
回転させたまますべて入れる

7.捏ね上がったら庫内から取り出し、素早く手を動かしてまとめ、スプレーオイルをかけたタッパーに入れる。(慣れるまではやりにくいですが、とにかく手をスピーディーに動かしてください!)

⬇️ 捏ね完了の見極め方 完全に繋がって、回転すると周りから生地が離れ、表面がつるんっとした感じ

周りからしっかり離れ、つるんとした感じ
周りからしっかり離れ、つるんとした感じ

⬇️ 捏ね完了の見極め方 薄く伸びて、ちぎれないくらいに強く繋がっている

しっかり繋がって薄く伸びる状態
しっかり繋がって薄く伸びる状態
軽くまとめ、タッパーに入れる
軽くまとめ、タッパーに入れる
捏ね上げ直後
捏ね上げ直後

緩い生地なのでホームベーカリーの回転を止めたあと、直ぐに取り出さないと周りにくっついて取り出しにくくなります。回転を止めたらすぐに取り出し、生地の重力で下に落ちようとするところを手で軽く受けながらまとめてください。

1次発酵・パンチ

8.28度の環境で90分ほど発酵させて、生地がふっくらしてきて、側面や底から見ると気泡が広がった状態になったら1回目のパンチをいれる。生地の端を持って縦方向と横方向に三つ折りにする。

💡生地を触る前にタッパー縁に触れて手に油分をつけておくと生地がひっつきにくいです!

👇 1回目のパンチ → 捏ね上がりから90分後、生地はふっくらとして側面から気泡が確認出来る感じ!

表面が少しふっくらした感じ
表面が少しふっくらした感じ
側面からも気泡が確認できる
側面からも気泡が確認できる

⬇️ 縦方向と横方向に三つ折りをしてパンチを入れる。

⚠️↓写真は片手ですが、両手で行ってください!

まずは縦方向に三つ折りにする
まずは縦方向に三つ折りにする

⬇️ タッパーを90度回転させて、次は横方向に三つ折りにする。

次は横方向に三つ折りにする
次は横方向に三つ折りにする
三つ折り完了
三つ折り完了
三つ折り完了
三つ折り完了

⬇️『パン作りの基本 ④!パン作りの工程ーその2ー「1次発酵・パンチ(ガス抜き)」』も参考にしてくださいね♪


9.1回目のパンチの後、90分ほど発酵させて2回目のパンチを入れる。

👇 2回目のパンチ → 1回目のパンチから90分後、表面は1回目のパンチよりもふっくらしている。

1回目のパンチの後90分発行させた生地
1回目のパンチの後90分発行させた生地
捏ね上げから1.5~1.8倍くらいの大きさ
捏ね上げから1.5~1.8倍くらいの大きさ

⬇️ 1回目と同じように、縦方向と横方向に三つ折りをしてパンチを入れる。

1回目と同じように縦と横に2回。三つ折りにする
1回目と同じように縦と横に2回。三つ折りにする
低温長時間発酵(オーバーナイト法)

6.発酵の途中でパンチを2回入れたあと、冷蔵庫に入れて12~24時間ほど低温長時間発酵(オーバーナイト法)する。

⬇️ パンチが完了した生地 片手で(右手にスマホで写真撮影してた、、、😖)パンチしたら少し表面が乱れちゃいました、、、

2回目パンチ完了
2回目パンチ完了
2回目のパンチ完了
2回目のパンチ完了
復温

7.翌日、冷蔵庫から生地を取り出す。生地の大きさは2.5倍くらいになっています。そのまま室温で17度くらいになるまで復温する。生地最終発酵倍率は3倍くらい(25度で45分~1時間くらい)

👇 冷蔵庫から取り出した生地

冷蔵庫から取り出した生地
冷蔵庫から取り出した生地
冷蔵庫から取り出した生地
冷蔵庫から取り出した生地

👇 復温が完了した生地

復温が完了した生地
復温が完了した生地
復温が完了した生地
復温が完了した生地
復温が完了した生地
復温が完了した生地
分割・ベンチタイム

8.打ち粉をし、タッパーを逆さまにして生地を取り出し2等分のする。(1個250~260gくらい)

計量したあと打ち粉を振る
計量したあと打ち粉を振る

⬇️タッパ-をひっくり返して生地の重さで落ちるのを待つ

生地を取り出す
生地を取り出す

⬇️ 2等分に分割

2等分にする
2等分にする

9.生地を正方形に広げ、縦方向と横方向に三つ折りする。粉をふって、ひっくり返し、乾燥しないようにタッパーやボールをかぶせて30分ベンチタイムをとる。(室温が低い時は45分程)

⬇️ 正方形に広げる

正方形に広げる
正方形に広げる

⬇️ 上の3分の1を折る

上の3分の1を手前に折る
上の3分の1を手前に折る

⬇️ 下も折る

下の3分の1を折る
下の3分の1を折る

⬇️ 生地を引っ張りながら

生地を引っ張りながら横の3分の1をお折る
生地を引っ張りながら横の3分の1をお折る

⬇️ 3分の1を折る

横の3分の1を折る
横の3分の1を折る

⬇️ 反対側も引っ張りながら折る

反対側も引っ張りながら折る
反対側も引っ張りながら折る

⬇️ 粉をふっておく

粉をふる
粉をふる

⬇️ ドレッジを使い、ひっくり返す

引っ切り返す
引っ切り返す

⬇️ 乾燥しないようにベンチタイム

乾燥しないようにベンチタイム
乾燥しないようにベンチタイム
成形

10.型にスプレーオイルを振りかけておく。ベンチタイムが完了した生地に粉を振ってひっくり返し、大きなガスは指をたてて優しく抜き、成形する。

成型の方法
成型の方法
型にスプレーオイルを振りかけておく
型にスプレーオイルを振りかけておく
粉をふる
粉をふる

⬇️ とじ目を上にして置く

ひっくり返す
ひっくり返す

⬇️ 図2. ① ~ ⑥ の部分を真ん中に置く

大きな空気を抜きながらまるく整える
大きな空気を抜きながらまるく整える

🔽 ① の部分をひっぱって真ん中に置く

1.生地の端を引っ張りながら真ん中に置く
①生地の端を引っ張りながら真ん中に置く
真ん中に押し込む
真ん中に押し込む

🔽 ② の部分をひっぱって真ん中に置く

角度をずらして同じように引っ張る
②角度をずらして同じように引っ張る
真ん中に押し込む
真ん中に押し込む

🔽 ③ の部分をひっぱって真ん中に置く

③の部分も引っ張る
③の部分も引っ張る
真ん中に押し込む
真ん中に押し込む

🔽 ④ の部分をひっぱって真ん中に置く

④の部分を引っ張る
④の部分を引っ張る
真ん中に集める
真ん中に集める

🔽 ⑤ の部分をひっぱって真ん中に置く

⑤の部分を引っ張る
⑤の部分を引っ張る
真ん中に持って行く
真ん中に持って行く

🔽 ⑥ の部分をひっぱって真ん中に置く

1.の最後⑥の部分を引っ張る
1.の最後⑥の部分を引っ張る
真ん中に置く
真ん中に置く

⬇️ 図3. ① ~ ④ の部分を真ん中に置く

🔽 ① の部分を真ん中に置く

①の部分を真ん中に置く
①の部分を真ん中に置く

🔽 ② の部分を真ん中に置く

②の部分を真ん中に置く
②の部分を真ん中に置く

🔽 ③ の部分を真ん中に置く

③の部分を真ん中に置く
③の部分を真ん中に置く

🔽 ④ の部分を真ん中に置く

④の部分を真ん中に置く
④の部分を真ん中に置く

⬇️ 図4. ① ~ ④ の部分を真ん中に置き、最後はしっかりつまんでとじておく

🔽 ① の部分を真ん中に置く

①の部分を真ん中に置く
①の部分を真ん中に置く

🔽 ② の部分を真ん中に置く

②の部分を真ん中に置く
②の部分を真ん中に置く

🔽 ③ の部分を真ん中に置く

③の部分を真ん中に置く
③の部分を真ん中に置く

🔽 ④ の部分を真ん中に置き、最後はしっかりつまんでとじておく

④の部分を真ん中に置き最後はしっかりつまむ
④の部分を真ん中に置き最後はしっかりつまむ

⬇️ 図5. 生地をひっくり返し、表面を張らせながら形を整える

生地をひっくり返す
生地をひっくり返す
表面を張らせる
表面を張らせる
2次発酵・焼成

11.型に入れて28度の環境で型より少し上(1cmくらい)になるくらいまで発酵させる(3時間半くらい)

型に入れて2次発酵させる
型に入れて2次発酵させる

12.発酵が完了するまでに、オーブンに天板を入れて、スチームあり210度に予熱して置く。

型の上1cmくらいまで2次発酵させる
型の上1cmくらいまで2次発酵させる

13.2次発酵が完了したらオーブンに入れ、スチームあり210度で8分、続けてスチーム無し190度で22分【合計30分】焼成する。

焼成する
焼成する

14.焼成が完了したらオーブンから取り出し、すぐにケースごと10cm程の高さからトントンと落としてショックを与え、中の水蒸気を逃がす。(ケーブイング、ケーブイン:冷めた時に焼き縮みによるシワ、腰折れを防ぐ)


15.完成です!

完成画像
完成画像

しっとり、でも重たくない✨

湯種のおかげで、ふわっと軽やか♪

小麦と酵母の力だけでふくらんだ、素材のやさしさをそのまま味わってくださいね!😊

材料について

今回、紹介するレシピで使用する強力粉は「春よ恋」です。

「春よ恋(はるよこい)」は、北海道産の強力粉のひとつで、たんぱく質含量が高めでグルテンがしっかりと形成される特性を持っています。そのため、ふんわりと膨らむパンが作れるのが特徴です。

また、水分をよく吸収し、捏ねやすく、発酵もスムーズに進むため、初心者の方でも扱いやすい粉です。適度な水分保持力を持っているため、焼き上がり後もしっとりとした仕上がりになり、パンの食感が長時間保たれるのも魅力のひとつです。

さらに、「春よ恋」はほのかに甘みを感じる風味があり、そのままでも美味しいパンになります。同じ北海道産の「キタノカオリ」と比べると、もっちり感よりも軽やかな食感に仕上がりやすいのが特徴です。

※小麦の種類によって吸水の良さが変わります。そのため、水分の配合(加水率)も変わるので注意してくださいね。

湯種に使用するライ麦の全粒粉を使っています。

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