”ノアレザン” てどんなパン?
「ノアレザン」とは、フランス語で「ノア(noix)=胡桃」と「レザン(raisin)=葡萄(レーズン)」を意味する名前。
胡桃とレーズンをたっぷり混ぜ込んだ、素朴で味わい深いパンを指します。
フランスでは日常的なハードブレッドのひとつで、チーズやワインとも相性抜群。
今回、紹介する”ノアレザン”は!
今回、紹介する「ノアレザンarôme(アローム)」は、そのネーミング通りラム酒にじっくり漬けたレーズンと、キャラメリゼした胡桃を使って“arôme(香り)”の余韻を楽しむ大人のハードパンです。
ひと手間かけたふたつの素材を、自家製酵母の生地にぎゅっと包んで。
ほんのり感じるキャラメルの風味とほのかな甘さがラムとの相性がバッチリ!
噛むたびにラムの香りと遠くに感じるキャラメルの風味が重なり、甘さがふわっと広がって、そんなしみじみと美味しいハードパンです!
焼いた当日は、ぜひそのまま食べてくださいね♪
翌日以降は薄くスライスすると、まだまだやわらかいクラムを楽しめますよ。トーストして、バターをのせたりオリーブオイルをつけても美味しいです。
チーズやワインにもぴったりな、ちょっと大人のノアレザンをぜひ試してみてくださいね。

今回は胡桃をキャラメリゼにしましたが、ローストしたりそのままでもおいしいですよ♪
💡 作り方はオーバーナイト法で仕込んでいきます!
フィリングを加えるタイミングと特徴
まず、パン生地にフィリングを混ぜ込むタイミングについて。。。。
パンに加える具材は、混ぜ込むタイミングによって風味や食感、仕上がりの表情が変わります。今回は、具材の味をしっかりと生地になじませたいので、オートリーズの後に加える方法で仕込みます。

混ぜ込むタイミングの違いとその特徴について紹介します♪
◎捏ねる時に加える
🔹 タイミング: オートリーズ(粉と水を合わせて休ませた後)⬅️(今回はこの方法)
✅ 生地と具材がなじみやすいが、生地を(グルテン膜)繋げにくい(フィリングが邪魔して生地が切れてしまうことがあります。コツをつかむとフィリングが混ざっていても生地はしっかり繋がります)
✅ フィリングの風味が生地に移り、全体がまとまった一体感を楽しめる♪
✅ 成形時のフィリングの偏りが少なめ
◎生地作りの途中で加える
🔹 タイミング: 生地作りの途中(パンチで生地を繋げていく途中)
✅ フィリングが生地になじんで風味が出やすい
✅少し生地が繋がってきたタイミングで加えるので、比較的作業がしやすい
◎一次発酵が完了したタイミングで加える
🔹 タイミング: 一次発酵完了後(分割後、ベンチタイムの前)
✅ フィリングの風味は独立していて、味のコントラストを楽しめる
✅ 生地へのなじみは控えめで、具材感が前面に出る
◎成形時に折り込む/巻き込む
🔹 タイミング: 最終形成時
✅ フィリングが表面に出にくいため、焼成中の焦げ付を防げる
✅ 加える量が多いときや、フィリングをメインに仕上げたいときにもおすすめ
💡「これが正解!」というよりも、自分好みのタイミングで楽しんで下さいね✨😊
*おすすめの配合バランス(パン生地300gに対して)
- ラムレーズン:100〜180g *
- キャラメリゼ胡桃:50〜70g
*配合のポイント
- ラムレーズンは少し多めにすると、パンにしっとり感と甘みが出て、噛むほどに味が広がります。漬け汁はしっかり切って、必要があればペーパーで軽く水気を取ってから混ぜてくださいね。
- キャラメリゼした胡桃は食感と香ばしい甘さのアクセントになるので、やや控えめでも十分存在感があります。
- 具材合計100〜250g程度が、パンの食感や成形の邪魔にならず、バランスよくまとまる範囲です。
”ノアレザンarôme(アローム)”の作り方
作業工程は下準備を含めて3日に分けて行います。
工程
- 1日目ラムレーズンを漬け込む
- 2日目胡桃をキャラメリゼする・生地つくり・1次発酵
- 3日目成形・焼成
では、作り方を紹介していきますね♪

材料
(粉300g仕込み)2個分
※材料の詳細は青文字をクリックしてくださいね!
パン生地
- 準強力粉(キタノカオリ)195g
- ライ麦粉 30g
- 全粒粉 30g
- レーズン酵母元種 90g
- 塩 6g
- 水 170g
フィリング
- レーズン(オイルコーティングしていないもの)100g
- ラム酒 30~50g
- 胡桃 60g
- バター 20g
- 砂糖 20g
レーズン酵母元種の作り方は↓こちらから
作り方
1日目 下準備
1.ラムレーズンを漬け込む 容器にレーズンを入れます。

2.ラム酒をレーズンが浸るようになみなみに注ぎます。

2.冷蔵庫で保管し1晩以上漬け込みます。


長く漬け込むと美味しいです!多めに漬け込んで、他のパンやお菓子作りにストックしておくと重宝しますよ♪
2日目 キャラメリゼ胡桃を作る
1.胡桃を適当な大きさにカットします。

2.鍋に分量のバターと砂糖を入れ、混ぜながら中火にかけます。



3.最初は大きな泡が出てきますが、次第に細かな泡に変わってきます。色づきはじめる直前に胡桃を入れます。



4.火を止めて予熱で胡桃を絡めていきます。

5.バッドに開けて冷まします。

生地作り
1.オートリーズ ボールにレーズン酵母元種と水を入れ混ぜます。

2.別のボールに粉類を計量しながら入れて混ぜます。

3.粉類に1を入れて粉っぽさが無くなるまで混ぜたあとラップをかぶせて30分おきます。



4.生地作り 3.に塩と水気を切ったラムレーズン、キャラメリゼ胡桃を加えます。


5.フィリングの下に手を入れて生地を引っ張り上げます。

6.真ん中に押し込むようにします。始めはフィリングの上に置くくらいでOKです。この作業を70回ほど繰り返します。


💡 ポイント
🔹 生地が伸びにくいときは無理に引っ張らない!
🔹 生地の端を持って折りたたむ感じでもOKです。
⚠️ フィリングがあるので、無理に引っ張ると生地を切れてしまいます、、、
🔹優しく折りたたんで、真ん中でグッと押し込むように圧力をかけます。
7.70回くらい繰り返したら、底に手を差し込むようにして生地をひっくり返します。軽くまとめ、ラップをかぶせて30分おきます。


8.パンチ 生地をひっくり返します。その後、生地の端を持ち上げて中央に置く。これを繰り返して5回ほどで1周するようにパンチを入れます。パンチが完了したら、ラップをかぶせ30分おきます。



9.8.の行程をあと3回繰り返します。(パンチは合計4回入れます)


10.4回目のパンチが完了したらタッパーに移し替えて、28度の環境で1時間くらい発酵させます。(室温の場合は時間を長くしてください)目安は、少しふっくらするくらいで、大体1.5倍くらいの大きさです。

💡 タッパーに薄くスプレーオイルをかけておくと型離れが良く、生地を傷めませんよ
11.1.5倍くらいの大きさになったら冷蔵庫に入れて1晩、低温長時間発酵(オーバーナイト法)させます。


3日目 成形・焼成
12.翌日、生地を冷蔵庫から取り出し復温させます。(28度で1時間くらい、室温だと少し長めに)目安は生地の温度が18度くらいになるまで。


13.2等分に分割します。

14.長方形に形を整え、生地の端を持って少し引っ張りながら三つ折りにします。




15.今度は横方向に3つ折りにする。




16.三つ折りができたら粉を振ってひっくり返し、乾燥しないようにタッパーをかぶせて30分おきます。


17.30分たったら粉をふって生地をひっくり返し、なんとなく長方形になるように形を整え、上の方を手前に折り返して押し込みます。

↓写真は片手ですが、両手で行って下さいね

16.残りを生地に手を沿わせて巻くようにして最後は押さえて表面を張らせます。


19.粉を振ってひっくり返し、とじ目をしっかりつまんでおきます。

20.パンマットに布巾をかぶせ粉を振り、とじ目が下になるように置きます。パンマットで生地を挟み28度で1時間くらい発酵させます。目安は少しふっくらするくらいです。

21.オーブンをスチームありで300度に予熱しておきます。
22.2次発酵が完了したら、オーブンシートを敷いた取り板に移動させます。


23.クープを5本、斜めの入れます。フィリングがひっかかって入れにくい場合は何度か引き直します。


24.オーブンの温度をスチームあり250度に下げて10分、続けてスチーム無し230度で8分焼成します。
💡 フィリングが表面に出ているときは焦げやすいのでスチーム無しの温度を220~210度に下げて調整してみてください!
25.完成です!

📌フィリングや生地が少し焦げやすいのでクープを入れる前に粉をふっておくのも良いですよ♪

ハードパンのレシピを紹介

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